TIPS不動産売却の知恵

相続

2023/03/17

古いマンションを相続したら?賃し出す人と売り出す人

ハウスドゥ!大谷地店の中塚です。前回、私が書いたコラムをご覧になられたお客様からのこのようなご相談をいただきました。

「築30年以上の分譲マンションを相続した場合には、賃貸と売却どちらがいいの?」

このご相談のように、築年数が古い分譲マンションを相続した場合、貸し出すべきなのか、売り出すべきなのか迷う方が多いのではないでしょうか。
今回のコラムをご覧いただければ、それぞれの違いを理解し、どちらで進めれば良いかがわかります。この記事では、「築30年以上のマンション」を「築年数が古いマンション」と定義し、書いていきたいと思います。

相続したマンションを賃貸にする場合

マンションの場合、耐久性が高く、耐用年数も多いので、築年数がそれなりに経過していても賃貸として貸し出すことが可能です。これが築33年以上経つ木造の古い戸建だと、国が定めている「耐用年数」を経過しているため、数年後、物件の状態がどのようになっているかわかりません。そのため、入居者が決まりにくく、仮に入居者が入ってもクレームを受けるなどのケースも考えられます。ですが、マンションの場合は、管理組合による管理やメンテナンスが行き届いていることから、物件の品質が維持されていることが多いです。また、駅や商業施設に近い立地にある物件が多く利便性が良いことから、築年数が古いマンションでも、リフォームを行えば高い家賃ですぐに入居者が決まるケースもあります。そのため、戸建よりもマンションの方が築年数の影響を受けにくく、賃貸に出すことができる物件が多い傾向にあります。以上のことを踏まえ、相続したマンションを賃貸として貸し出すかどうかについては、以下の点を確認した上で判断してください。

安定した家賃収入を得られるかどうか

家賃として一定の収入が得られるのは、あくまで住み続けてくれる人がいる場合です。空室の期間があると家賃収入は一切得られません。また、維持管理費を考慮すると、赤字になる可能性も考えられます。分譲マンションの維持管理費やリフォーム費用など含め、その費用を回収できる収支計画となっているかが重要となります。ですので、周辺の類似物件の家賃相場やニーズを確認した上で、家賃設定や収支計画を行いましょう。

管理体制が整っているか

実際に建て替えや大規模修繕を行う際に、修繕積立金だけでは不足するといったケースも多いです。そのため、管理組合から多額の一時金の支払いを求められることもあります。しかし、建て替えや大規模修繕には、住人の一定割合の同意が必要となります。築年数が古いマンションだと、維持管理費が高額となるケースが多いため、支払いができない住人から同意が得られず、大規模修繕等が行えていないことも考えられます。そのため、賃貸として貸し出す前に、相続するマンションの管理体制が整っているかを確認し、入居者が住み続けてくれ収益化できる物件なのかどうかを判断しましょう。

相続したマンションを売却する場合

地価の上昇や建築費の高騰、住宅ローン金利の低下により、マンションの価格がここ数年上昇傾向にあります。不動産市場として全体的に上昇傾向にあるのですが、その中でも特にマンションの価格が高水準で推移しており、バブル時代の水準を超えてきています。そのため、マンションを売却するタイミングとしては、高水準で推移している今が狙い目であると言えます。また、相続したマンションを売却する場合、維持管理の費用がかかりません。購入者さえ見つかれば、売却で得た利益をまとまった現金として手元に残すことができます。もちろん売却を行う際は、できるだけ高く売りたいものですが、売り出し価格が相場を大きく上回ると、購入検討者が見つけることが困難となってしまいます。そのため、結果として売却活動が長期化してしまい、売れ残ってしまうといったケースも考えられます。そのようなケースに陥らないためにも、そのマンションが今どのくらいの価格で売り出すのが適正なのかを知る必要があります。相続するマンションが今どのくらいの金額になるのか相場をお知りになりたい方は、下記リンクから査定依頼を行ってみてください。

『査定依頼はこちらから』

査定金額を確認した上で、相続したマンションを売り出す際に、確認しておくべき事項は以下の通りです。

室内状況の確認

購入検討者の目線として、築年数が古いマンションの方が資産価値は低いと考えられる方が比較的多いです。さらに、築年数が古い上に部屋の老朽化が進んでしまっていると、室内を内覧いただいた際にあまり良くない印象を与えてしまいます。机上査定だと室内状況を確認できないため、売り出し価格が相場を上回ってしまっている可能性もあります。そのため、本格的に売却を行う際は、不動産会社に査定訪問を依頼し室内を見てもらうことで、正確な査定金額を出してもらう必要があります。

売却時期を誤らない

相続したマンションの場合、相続から3年以内に売却を行った方が良いです。相続税は取得費に加算される特例が適用されます。その相続税額のうち一定金額を譲渡資産の取得費に加算することができるため、相続税を節税することができます。マンションは所有しているだけで、固定資産税や管理費などの費用がかかってしまいます。不動産の税金についてお知りになりたい方は、こちらをご覧ください。

『不動産の税金について』

また、先に述べた通り、現在マンションの価格は高水準で推移しています。しかし、数年後もこの高水準で推移しているかどうかはわかりません。そのため、マンションを相続したあとに住む予定がなければ、早めに売却することをおすすめします。

まとめ

築年数が古いマンションを相続した場合、貸し出すべきなのか、売り出すべきなのか。今回のコラムをご覧いただいた方は、どちらで進めれば良いかがわかったのではないでしょうか。相続をはじめ、不動産会社にまつわることでお知りになりたい情報等ございましたら、お気軽に弊社までお問い合わせください。最後までお読みいただきありがとうございました。

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