TIPS不動産売却の知恵

相続

2022/03/18

不動産売却はどのタイミング?相続前後の違いを知る

ハウスドゥ!大谷地店の中塚です。私が担当しているお客様からこのようなご質問を頂きました。

「不動産売却は相続前と相続後だと、何か変わるの?」

どちらも売却を行うことに変わりはありません。ただ、売却をするタイミングについては、相続をする前でも後でもどちらでも行うことが可能です。それでは一体、不動産売却のタイミングが相続する前後でどのような違いがあるのでしょうか。今回のコラムで、皆様の不動産相続に関する疑問を解決していきたいと思います。

不動産相続前の売却

たとえば、被相続人となる親御さんが、相続人である皆さんに実家を相続する前に売却を行ったとします。この場合、売却で得た利益である現金を相続人である皆さんが相続することになります。この売却で得た利益のことを「譲渡所得」といいますが、この譲渡所得に対して「所得税」「住民税」が課されてしまうのです。また、譲渡所得については、売却金額から「取得費」「譲渡費用」を差し引いて割り出すことができます。取得費は売却した不動産の購入代金や建築代金など、譲渡費用は仲介手数料や印紙代などが該当します。詳しくは下記リンクからご覧ください。

【取得費となるもの】※国税庁のページを表示します

【譲渡費用となるもの】※国税庁のページを表示します

購入時より高い価格で売れた(譲渡所得を得た場合)

もし親御さんがその家を購入されたときの価格よりも高く売れた場合は、家を所有していた期間によって譲渡所得への税率が変わります。譲渡した年の1月1日において、所有期間が5年以内「短期譲渡所得」所有期間が5年以上「長期譲渡所得」となります。また、10年を超える所有の場合は、譲渡所得の6,000万円以下の部分について「軽減税率」が適用されます。それぞれの計算式は以下となります。

  • 短期譲渡所得(所有期間が5年以下の場合)

 短期譲渡所得金額×税率39%(所得税30%+住民税9%)

  • 長期譲渡所得(所有期間が5年以上の場合)

長期譲渡所得金額×税率20%(所得税15%+住民税5%)

  • 軽減税率適用(所有期間が10年以上の場合)

長期譲渡所得金額×税率14%(所得税10%+住民税4%)

※2037年までは、所得税には2.1%の復興特別所得税が加算されます。

購入時より低い価格で売れた(譲渡損失をした場合)

先ほどとは反対に、家を購入したときの価格よりも低く売れた場合、譲渡所得はマイナスです。このことを「譲渡損失」といいます。譲渡損失をした場合、売却した年の他の所得と相殺し所得税や住民税を減らすことができるのです。つまり、不動産売却に関する所得税は発生しないということになります。あとは、相続する財産の総額が相続税の基礎控除額を超えるかどうかによって課税の有無が分かれることになります。相続人が被相続人から「居住用不動産」を相続した場合、相続人は譲渡所得に課税された税のうち、3,000万円までを控除することが可能です。このことを「3,000万円特別控除」といいます。この控除を受けるためには、以下が適用要件となります。

  • 住んでいた家屋や敷地の売却を行った
  • 売却をした年に住宅ローン控除などの特例の適用を受けていない
  • 売却した相手が親子や夫婦、親族などでない
  • 別荘など娯楽に用いるものでない
  • 一時的な居住を目的としていない
  • 取り壊した場合、取り壊しから1年以内に売買契約し、住まなくなってから3年以内の年末までに引き渡した

通常この3,000万円特別控除は「自宅」の売却が対象のため、お子さんが同居していたことが前提となります。ですが、空き家対策として2016年に導入された「空き家の3,000万円特別控除」の制度もあるため、同居していない場合でも、要件を満たしていると控除を受けることができます。この控除を受ける要件としては、以下となります。

  • 建物が旧耐震基準(1981年6月1日以前)で建てられていること
  • 解体更地渡しで売り出すこと
  • 相続人が同居していないこと

相続人が居住しているという要件がないため、空き家になった実家を共有で相続した場合は、相続人それぞれがこの特別控除を受けられるというメリットもあります。

不動産相続後の売却

実家を相続してから売却を行った場合は、土地・家屋の評価額に応じて相続税が課されます。また、被相続人である亡くなった親御さんと相続人である皆さんが「同居していたかどうか」で相続税の金額は大きく変わってきます。同居の定義としては、「被相続人が亡くなるまで同じ家で生活すること」となっておりますが、以下の様な場合でも同居として認められる要件となります。

  • 相続人が単身赴任している
  • 被相続人が老人ホームに入居している
  • 自宅を賃貸にしていない

また、亡くなった親御さんが一人暮らしだった場合は、前述した「空き家の3,000万円特別控除」の対象となる可能性があります。

購入時より高い価格で売れた(譲渡所得を得た場合)

この場合、土地面積が330㎡以下であれば「小規模宅地等の特例」が適用されます。この特例によって、課税される相続財産総額が80%減額になります。所得税は前述の通り、譲渡所得に対してかかってきます。ただし、相続した実家を一定期間までに売却した場合、相続税額のうち一定金額を譲渡資産の取得費に加算できる「相続税が取得費に加算される特例」が適用されます。これにより譲渡所得額を減額することができます。適用の要件としては、以下となります。

  • 相続により財産を取得した個人であること
  • その財産を取得した人が相続税を納めていること
  • 相続した財産を相続開始日から3年10ヶ月以内に譲渡していること

購入時より低い価格で売れた(譲渡損失をした場合)

状況に応じて、相続税の課税があるかどうかの違いとなります。詳しくは下記リンクからご覧ください。

【相続税の税率と控除額】※国税庁のページを表示します

まとめ

今回のコラムで、不動産売却のタイミングが相続する前と後でどのような違いがあるのについて、述べていきました。主に税金や適用される控除についてなど、基本的なしくみはご存知いただけたのではないでしょうか。相続する前と後のどちらのタイミングで売却した方が良いのか。皆さんそれぞれの事情によって変わってくるため、結論どちらが良いとも言い切れないです。そのため、税金や適用される控除などを確認し、被相続人である親御さんの意向を聞いて正しく判断することが大切になります。

相続をはじめ、不動産に関するお悩みやご相談がある方は、お気軽に弊社までお問い合わせください。最後までお読みいただきありがとうございました。

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