TIPS不動産売却の知恵

不動産売却全般査定

2025/05/09

不動産査定で騙されない!机上査定と訪問査定の違いと正しい見極め方

〜失敗しないために、査定の仕組みを正しく理解する〜

「査定価格が思ったより高くて安心した」――その言葉、少し待ってください。不動産売却の第一歩である「査定」には、机上査定と訪問査定の2種類があります。実は、この違いを理解せずに動き出すと、のちに「こんなはずじゃなかった…」という後悔につながることも。不動産売却で損をしないためには、正しい査定の受け方とその意味を知ることが重要です。今回は、査定の種類とその特徴、そして売却価格とのギャップが生まれる理由について、プロの視点からわかりやすく解説します。

〜査定価格と売却価格は違う?誤解が生む落とし穴〜

「査定価格=売れる価格」だと思っていませんか?これは大きな誤解です。特に多くの方がインターネットで手軽に受ける「机上査定」は、実際の物件を見ずに周辺の売買データなどを基に算出する簡易的な方法です。一方、現地に担当者が訪れて評価する「訪問査定」は、建物の状態や立地条件、日当たりや騒音など目に見えにくい要素まで加味されるため、より現実的な数字に近づきます。

しかし、売主として注意すべきは、査定額が実際の売却価格と必ずしも一致しないという点です。中には、「専任媒介契約を取りたい」という目的で、あえて相場より高い査定額を提示する業者も存在します。その結果、相場から外れた価格で売り出し、長期間売れずに値下げを繰り返すケースも少なくありません。

また、不動産の市場は常に変動しています。近隣で新たな再開発が予定されていたり、逆に空き家率の増加や人口減少などで価格が下落傾向にある地域も存在します。査定時点では高く見積もられても、売却活動を開始したときには相場が変わっているということもあるのです。

〜3つの視点で査定を見極める〜

まず、査定を受ける際は「机上査定」と「訪問査定」の両方を使い分けましょう。初期の情報収集段階では机上査定で相場感を掴み、実際に売却を検討するタイミングでは訪問査定で正確な数字を把握するのが理想です。

次に、提示された査定額が「なぜその金額になるのか?」を必ず質問しましょう。特に訪問査定では、建物の劣化状況やリフォーム歴、近隣環境、管理状況(マンションの場合)など、さまざまな要因が反映されます。根拠のない高額査定には要注意です。また、古い物件の場合は耐震性や建築基準法の適合状況も大きく価格に影響します。

さらに、複数社から査定を取ることも重要です。1社の査定額に惑わされず、複数の意見を比較することで相場の幅や営業手法の違いを知ることができます。中には、あえて高値スタートを提案して様子を見る「テストマーケティング型」の戦略を取る業者もありますが、それが売却成功に繋がるかどうかは地域特性や物件次第です。

売却は「いくらで売れるか」ではなく「いくらで売れる可能性が高いか」を見極める判断が必要です。経験豊富な営業担当者のアドバイスと、冷静な数字の比較を組み合わせることが成功への近道となります。

〜「高く売れる」に惑わされて失敗したAさんのケース〜

実際にあった事例をご紹介します。築25年の戸建住宅を相続したAさん。ある業者から「査定額は3,000万円です。他社よりも高いですよ」と言われ、そのまま専任媒介契約を締結。しかし、売り出しから3か月経っても内見すら入らず、結局500万円値下げしてようやく成約に至りました。

後にわかったのは、その高額査定は相場から乖離しており、近隣の成約価格は2,400万円〜2,600万円が中心だったこと。最初から他社の訪問査定も比較していれば、時間も費用もロスせずに済んだかもしれません。

このように、「高い査定額=信頼できる業者」と思い込まず、冷静に比較・検討することが大切です。特に築古物件や立地にクセのある不動産では、実際の売却実績や地域相場を重視することが重要になります。

〜売却成功の鍵は「査定を見る目」にあり〜

不動産売却の成功は、「査定の精度」と「業者選び」が鍵を握ります。安易な高額査定に飛びつくのではなく、現実的な価格設定で売り出すことが、結果的に高値成約への近道です。

机上査定と訪問査定、それぞれの特性を理解した上で、信頼できる業者にしっかりと見てもらいましょう。不動産売却で失敗しないためには、正しい情報と冷静な判断が欠かせません。

まずは複数の不動産会社に訪問査定を依頼し、根拠ある提案を受けることから始めてみてください。

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