2023/01/27
不動産売却の失敗事例(1)相場より10%以上高く売りに出すのはリスク!
先日の私の記事では
損をしない不動産の売却方法【第3回目】完結ということで損をしない=得をするという視点でお伝えしてきました。
今回からは数回に分けて不動産売却の失敗はどのような場面で起こりやすいのか?またその対処法とは?というテーマでお話ししていきます。
相場より10%以上高く売りに出すのはリスクがある。
「高く売りに出しても下げていけばいずれ売れるんだから大丈夫でしょう」
これは私の経験上、おすすめ出来ません。
なぜか?
その時の相場というものは変えることが出来ないからです。
今までの経験に基づいて例をあげます。
A物件(相場2,000万円)
売出し価格2,300万円(相場の15%上)
販売1ヶ月後→案内0、問い合わせもほぼなし
販売3ヶ月後→案内1組、成約に至る気配はなし→価格を下げる決断を行う→2,100万円へ変更。
販売6ヶ月後→案内3組、いずれも以前から情報は知っていたが200万円も下がったので興味本位で見に来た。
販売8ヶ月後→2,000万円以下にした方がネット検索で引っかかりやすいので1,980万円へ変更。
販売9ヶ月後→予想通り閲覧数は増え、問い合わせも入るようになる。案内8組→1組買付をもらう。
半年以上売れていないのだから130万円指値をお願いしたという買主様の強気な交渉が入る→売主様、悩んだ末に渋々承諾。
販売10ヶ月後→1,850万円にて売買契約成立。相場を下回る形となった。
B物件(相場2,000万円)
売出し価格2,080万円(適正価格)
販売1ヶ月後→案内5組、閲覧数・問い合わせ数共に好調
販売2ヶ月後→案内8組→買付2件もらう。1番手2,000万円希望(現金)、2番手2,080万円満額で了承(融資)→1週間後、2番手が融資事前審査承認→1番手へ満額でなければ2番手へお譲りします。1番手「取られたくないので満額で買わせて下さい」
販売3ヶ月後→2,080万円にて売買契約成立。媒介期間内に相場より少し上回る形となった。
【結論】
適正価格(売れる可能性のある最大値)であれば90%以上は3ヶ月以内に売れております。
逆に相場をかけ離れた価格で売りに出すと半年~1年売却に時間がかかる可能性があります。そして購入検討者は常に物件情報をチェックしてます。我々より詳しい方もいらっしゃるくらいです。
よっていつから売りに出ていてどのくらい下がった、売主様も弱っているかもしれないので多少強気な価格交渉を入れても問題なさそうという心理が働きます。
結果、相場を下回るケースが多いのです。
私の意見→相場より10%以上高く売りに出すのはリスクがありますので、売り出し価格は慎重に決めましょう!
まとめ
今回からは数回に分けて不動産売却の失敗をテーマにお話ししていきます。
弊社では「適正価格」、「チャレンジ価格」の2通りで売却が実現可能な価格をご提示しております。
また値付けには経験と分析、販売スケジュールが大事です。
最後までご高覧頂きまして有難うございました。