2023/03/03
不動産売却の媒介契約の種類とメリット!
前回はマンションの査定に関して『マンションの評価額はどうやって決まる?売却するなら価格算出の考え方を学ぼう!』の掲載をさせていただきました。
今回は、査定も無事終わり、売り始めるときに不動産会社と結ぶ【媒介契約】に関して掲載をしたいと思います。一般媒介契約、専任媒介契約、専属専任媒介契約といった各媒介契約の違いについて知りたい方は、ぜひご参考ください。
媒介契約とは?
不動産の査定なども終わり、不動産会社に売出しをしてもらうとき、不動産会社と結ぶ契約を【媒介契約】と呼びます。
この媒介契約を行って、初めて不動産会社は営業活動を開始することができるのです。
その媒介契約書には、主に次のような内容等が記載をされています。
① 媒介契約の種類
② 媒介価格(不動産の価格)
③ 報酬に関して(売却成功時に不動産会社に支払う仲介手数料)
④ 媒介契約の有効期限
⑤ 不動産流通機構への登録に関して
など多くの情報が記載されていますので、契約を結ぶ際には、不動産会社からの説明を受けて、疑問点がありましたら、その場ですぐに質問をする必要性があります。
特に①の【媒介契約の種類】は、【一般媒介契約】【専任媒介契約】【専属専任媒介契約】の3種類がありますが、『説明を聞いても何を選ぶのが一番メリットがあるのかわからない』という話もよくお客様よりお聞きしますので、3つある媒介契約のそれぞれの特徴を、下記に述べさせていただきます。
不動産の売却を検討している方は是非参考にしていただければと思います。
一般媒介契約の特徴
・複数の会社と契約が可能
・自分で買主を見つけることが可能
・不動産流通機構(レインズ)への登録義務なし
・販売状況報告の義務なし
専任媒介契約の特徴
・契約可能な会社は1社のみ
・自分で買主を見つけることが可能
・媒介契約締結後7日以内に不動産流通機構(レインズ)へ登録
・2週間に1回以上、販売状況報告の義務あり
専属専任媒介契約の特徴
・契約可能な会社は1社のみ
・自分で買主を見つけることは不可
・媒介契約締結後5日以内に不動産流通機構(レインズ)へ登録
・1週間に1回以上、販売状況報告の義務あり
とそれぞれに特徴があります。
どの媒介契約を選ぶのがメリットになる?
それでは、どの媒介契約を選ぶのが一番メリットが高いのか、私の考える一番メリットの高い契約方法は、【専任媒介契約】です。
3つある契約の中で、【一般媒介契約】のみが複数の会社と契約を結ぶことができるために、良いという考え方もありますが、その反面、複数の業者とのやり取りを行い、売主様にて状況確認を行う必要性もあります。
契約を結んだ各会社とのやり取りや、話のなかで価格交渉に関するお話が出た場合などには、しっかりと把握をしていないと、混乱してしまう可能性もあります。
普段の仕事や家事・育児などで忙しくしているなかで、なれない不動産の状況把握を、複数の会社の分を行うのは、以外と大変です。
でも【専任媒介契約】と【専属専任媒介契約】だと、1社しか紹介をしてくれない。と考えてしまうかもしれませんが、【専任媒介】と【専属専任媒介】の場合は、窓口を1社に委託して、その会社から他の不動産会社へと情報を発信してもらう方法になります。
ですので、その会社しか紹介していないというわけではありませんので、売主の負担の軽減になるのです。
他の会社に情報を発信するのに利用するのが、不動産流通機構(レインズ)というものになるのですが、こちらは、またの機会に詳しくご紹介できればと思います。
では、【専任媒介契約】と【専属媒介契約】ではどうかですが、売主様への報告義務の期間などは、専任媒介契約の方が頻度が高いので、より詳しく状況がわかるというメリットがあります。【専任媒介契約】の場合は、『自分で買主を見つけることが可能』です。
これは、売主様のお身内や職場の同僚、またはご友人の方などとお話をしている中で、買いたいという方が出てきた場合、その方と売主様で契約をすることも可能になります。
引っ越しをするまでは、まわりに知られたくないという方には、不要な特徴かもしれませんが、実際に友人・知人の方などが、購入されたという事例も多くありますので、選択肢を多く残すという意味でも有効な方法です。
まとめ
私の考えもふまえて、今回はご紹介をさせていただきましたが、売主様のそれぞれに合った契約方法を選ぶとともに、不動産会社を選ぶことが肝心です。
おすすめさせていただきました【専任媒介契約】に関しても、契約した1社の担当営業マンが、しっかりとした資料作成や他の不動産会社への情報を発信をしてくれないと、メリットも減少してしまいます。
不動産会社とお話する際には、ついつい査定額などに焦点が向いてしまいますが、どのような資料を作成するのかなども是非聞いてみてください。
不動産会社の営業マンも、しっかりと答えてくれるはずです。